-
愛玩動物看護師による「訪問看護」を始めます。
〜診察のない日も、その子のそばに〜よつば動物病院では、獣医師の往診に加えて、愛玩動物看護師がご自宅に伺う「訪問看護」を新しく始めます。
今日はこのサービスに込めた思いと、その仕組みについてお話しします。
往診のあとの「毎日」を、誰が支えるのか

往診で診察をして、治療の方針を決める。そこまでは獣医師の仕事です。
でも、実際にその子の毎日を支えているのは、ご家族です。
毎日のお薬、食事の介助、排泄のお世話、床ずれのケア。
診察と診察のあいだにある長い時間を、ご家族は一人で担っています。
「毎日のケアが、正直少ししんどい」「このやり方で合っているのか、ずっと不安」。
往診先でそのような声を多く聞いてきました。
頑張っていないご家族なんて一人もいません。
むしろ頑張りすぎているからこそ、しんどくなってしまうのだと思います。
それなら、その毎日を一緒に担う専門職がいてもいいはずだ。
訪問看護は、そんな思いから生まれたサービスです。
愛玩動物看護師という国家資格
訪問看護を担当するのは、愛玩動物看護師です。
2023年に誕生した国家資格で、獣医師の指示のもと、皮下点滴や投薬といった「診療の補助」を行うことが法律で認められた、動物の看護の専門職です。
ご自宅では、獣医師の指示に基づく皮下点滴や処方されたお薬の投与のほか、食事や排泄の介助、食事の相談、床ずれのケア、リハビリの補助、そしてご家族への手技のアドバイスまで、その子の暮らしに寄り添うケアを行います。
獣医師の診察と、必ずセットで

大切にしたいのは、訪問看護が獣医師の診察と切り離されないことです。
よつば動物病院の訪問看護は、まず獣医師の往診でその子の状態を診察し、「訪問看護計画」を立てるところから始まります。
そして訪問の頻度が高い子ほど、獣医師の診察もこまめに入る仕組みにしました。
看護師が毎週伺う子なら、獣医師も毎月必ず診察する。状態が不安定な子や看取りの時期には、もっと間隔を詰めて診ていきます。
看護師が訪問した際に気になる変化があれば、その場で獣医師に連絡が入り、必要なら往診に切り替えます。
「看護師さんに任せきりで、先生の目が届かなくなった」ということが起きないようにしています。
診察は獣医師が、毎日のケアは看護師とご家族が。
それぞれの役割で、一つのチームとしてその子を支えます。
続けやすさも、大切に
在宅でのケアは、続けてこそ意味があります。
だから料金の仕組みも、続けやすさを一番に考えました。
お支払いは訪問のたびの都度払いで、回数券や前払いはありません。
担当する看護師のこと
愛玩動物看護師は現在1名ですが、今まで動物病院で経験を積んできた、経験豊富な看護師で、自分が信頼している方です。
獣医師である自分には話しづらい相談などもしやすいのではないかと考えています。
その子らしい毎日のために

僕たちが掲げる「支える動物医療」は、検査の数値や結果だけを追いかけるのではなく、その子らしさと、ご家族の「できることをやれた」という気持ちを大切にする医療です。
往診で全ての病気を完璧に診断し、治療できるわけではありません。
それでも、その子とご家族の毎日を支える一つの柱にはなれると信じています。
通院がむずかしくなってきた子も、介護が始まった子も、看取りの時間を過ごしている子も。
診察のない日にも、そばに寄り添える存在でありたい。
訪問看護は、そのための僕たちの新しい一歩です。
WRITER 武波 直樹
よつば動物病院 / 院長
山口県出身。1980年生まれ。北里大学卒業後、岡山・神戸の動物病院で延べ3万件の診察と2000件以上の手術を経験。末期の動物を「家で看取りたい」という飼い主の声に応えたいとの思いから、2017年、近畿圏で初の往診専門動物病院「よつば動物病院」を開業。訪問診療はのべ1万3千件を超える。飼い主と動物の「その子らしい時間」を支えることを信条としている。
神戸市獣医師会所属、往診獣医師協会理事、日本獣医循環器学会所属、日本ペット栄養学会所属



