• 往診ってどんな時に頼めるの?
    知っておきたい利用シーン

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    大切な家族であるわんちゃんやねこちゃんの体調が気になるとき、すぐに動物病院へ連れていければ安心ですよね。

    でも実際には、

    「連れて行くのが大変」

    「車に乗るのが苦手」

    「通院がストレスになってしまう」

    といった理由で、受診をためらってしまうこともあるのではないでしょうか?

    そんなときに頼れるのが「往診」です。

    往診とは、わんちゃん・ねこちゃんを動物病院へ連れて行かなくても、自宅で診てもらえる訪問診療のかたちです。

    今回は、往診をどんなときに頼めるのか、飼い主さんが知っておきたい利用シーンを紹介します。

    本記事をお読みいただき、往診にご興味がある飼い主さんは、どうぞお気軽にご相談ください。

    高齢のわんちゃん・ねこちゃん、体調が悪い時に

    往診を利用する一番多い理由は、

    「うちのこを動物病院に連れて行くのが難しい」

    というケースです。

    たとえば、次のような状況で通院をためらったことはありませんか?

    足腰が弱ってきていて、抱っこや車での移動が負担になっている

    慢性的な病気があり、通院のストレスを避けたい

    ケガや病気で動かすことが難しい

    このような場合、動物病院までの移動や動物病院での待ち時間はわんちゃん・ねこちゃんにとって大きな負担になります。

    往診なら、自宅という慣れた環境の中で診察を受けることができます。

    特にシニア期の子は、往診してもらうことで体力の消耗が少なく済むのが大きなメリットです。

    定期的な健康チェックや慢性疾患の経過観察にも、往診は負担が少ない診療方法です。

    病院が苦手な子にもおすすめ

    病院の待合室でこわくて震えたり、キャリーに入ってくれず悪戦苦闘する。

    そんな病院が苦手な子にも、往診は心強い選択肢です。

    自宅で診察を受けられることで、

    他のわんちゃん・ねこちゃんや人と顔を合わせずにすむ

    知らないニオイや音におびえずにすむ

    嫌な思い出やトラウマを避けられる

    などのメリットがあります。

    特にねこちゃんは環境の変化に敏感です。

    通院のたびに鳴いたり、隠れてしまう子も、往診なら普段通りの姿を見せてくれることが多いです。

    また、獣医師にとっても、普段の生活を見ることができるというメリットがあります。

    食事場所やトイレ環境などを実際に確認できるため、病気の早期発見や生活改善の提案にもつながります。

    飼い主さんの事情で外出が難しいときに

    往診は、わんちゃん・ねこちゃんだけでなく飼い主さんの生活環境に合わせて利用できるのも魅力です。

    たとえば、

    ご高齢で外出が難しい方

    小さなお子さんがいて家を空けにくい方

    多頭飼いで全員を連れて行くのが大変な方

    こうした場合、往診を利用すれば自宅でゆっくり診察を受けられます。

    移動の負担がないので、飼い主さんにも安心して診療に立ち会えます。

    こんな診察・処置が自宅でできます

    「往診でどこまで診てもらえるの?」と疑問に思う方も多いでしょう。

    病院ほどの大きな設備はありませんが、実は意外と幅広い診療が可能です。

    往診で行える主な内容は次の通りです。

    ⚫︎ 一般的な身体検査(聴診・触診・体温測定など)

    ⚫︎ 血液・尿・便の検査

    ⚫︎ 超音波検査、心電図、血圧測定

    ⚫︎ 点滴や注射、投薬

    ⚫︎ 簡単な外科処置

    ⚫︎ 皮膚・耳のトラブルの処置

    ⚫︎ 爪切り、肛門腺しぼりなどのケア

    ⚫︎ ワクチン接種やフィラリア予防

    ⚫︎ 食事の相談、介護や夜鳴きの相談

    病院でしかできない手術やレントゲン検査が必要な場合は、往診時に判断して動物病院での治療を案内します。

    まずは「自宅でできること」「病院で行う必要があること」を分けて考えると、より安心です。

    緊急時にも対応できることがあります

    「急に元気がなくなった」

    「嘔吐が続いている」

    「夜間に診てもらえる病院が見つからない」

    このように、急に体調変化が起こることもあります。

    往診専門の動物病院では応急処置や初期対応が可能な場合もあります。

    もちろん、命に関わる重篤な症状の場合はすぐに動物病院での治療が必要です。

    それでも、

     「連れて行くのが難しい」

    「とにかく一度診てほしい」

    というときに、往診が大きな助けになるでしょう。

    急な体調変化でお困りの際は、まずはお電話またはフォームからお問い合わせください。

    往診を頼む前に知っておきたいこと

    往診をスムーズに利用していただくために、次のような点も確認しておきましょう。

    予約について

    当院は基本的に予約制です。

    診療をご希望の方は、電話またはウェブ予約フォームからご予約をお願いします。

    電話 070-1740-4280

    予約フォームはこちらから。

    診察時間や診察日はこちらのページからご確認ください。

    対応エリア

    往診が可能な地域には限りがあります。

    当院の対応エリアは、

    ⚫︎ 神戸市

    ⚫︎ 明石市

    です。

    その他の地域についても、できるだけ調整いたしますので、お気軽にご相談ください。

    往診エリアについてはこちらからご確認ください。

    料金について

    診療費に加え往診料が別途かかります

    診療内容やお伺いする距離や時間帯によって料金が変わる場合があります。

    事前に費用やお支払い方法を確認しておくと安心です。

    詳しい料金についてはこちらをご覧ください。

    7. まとめ

    病院に行くのが難しいとき、往診はわんちゃん・ねこちゃんにも飼い主さんにも負担の少ない選択肢です。

    往診の目的は、

    「無理なく、できるだけ自然なかたちでわんちゃん・ねこちゃんと過ごす時間を守ること」

    です。

    体調や年齢、様々な事情から通院が難しい状況でも、

    自宅で診察やケアを受けられることで、安心して日々の生活を続けることができます。

    「病院に連れていきたいけど、どうしても難しい」

    そんな時は、往診という方法があります。

    ご自宅での診察をご希望の際や、ご不安な点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

院長の写真

WRITER 武波 直樹

よつば動物病院 / 院長

山口県出身。1980年生まれ。北里大学卒業後、岡山・神戸の動物病院で延べ3万件の診察と2000件以上の手術を経験。末期の動物を「家で看取りたい」という飼い主の声に応えたいとの思いから、2017年、近畿圏で初の往診専門動物病院「よつば動物病院」を開業。訪問診療はのべ1万3千件を超える。飼い主と動物の「その子らしい時間」を支えることを信条としている。
神戸市獣医師会所属、往診獣医師協会理事、日本獣医循環器学会所属、日本ペット栄養学会所属